Jul 22, 2010

つまらない話




岩松了の「食卓で会いましょう」というエッセイ集を読んでいて、久しぶりに駄文を書き連ねたくなった深夜。

なんとなく、会社員として働いていた頃(といっても少し前の話だが、今となっては遠い昔の出来事のように感じる)に考えていた事を思い出した。

さて、私は社会人学生という妙な立場で特例的に配属されたため、配属先の上司や同僚達にとっては、ポッと予想外に入ってきた新人だった。まあ要するに、計画的に入った人員では無かった。
そんな私の職場は、工場で機械部品を生産するための設備の開発設計が業務内容であり、私のグループは4人で一つの設備を担当していた。社員は私と先輩の2名、そして派遣社員が2名。

私が配属された初日、同じチームの派遣社員の方は休みだった。30代後半のその方は、既に契約解除が決定していた。彼の仕事の引継ぎ業務が、私の初仕事だった。

「あーあ、このおじさんはこの後仕事見つかるのかな。大変だな。」
くらいに思っていた。

もう一人の派遣社員のおじさんは、もう50代だった。あまり仕事の出来る感じではなかったが、私はそのおじさんが好きだった。バツいち。ボロボロの車に乗り、毎週末には海に行き、サーフィンなどをする真っ黒な喫煙者。もうその佇まいが、何とも好感が持てた。

そんなおじさんが、当時の来春(つまりは私が会社を辞めた頃)に「切られる」との話を上司からコッソリ聞いたのが、ちょうど1年前の今頃の時期だ。
「不景気」という理由と、そのおじさんが仕事上であまり芳しくない評価を上司からされていた事が原因と思われた。

でも、その話を聞いた夜。私は何とも言えない嫌な気持ちになったのだ。

「あれ、俺がここ入ってきたから、あのおじさんは用済みになったのか?」と。

そんな嫌な夜から1ヶ月ほどしてから、私は会社に行けなくなり、半年ほど休んで復帰をするも、結局はこの春に退社した。

別に暗くもなく、明るくもない話だ。


おじさんは、今でも怒られながら元気に働いている(らしい)。


2010/7/20 アスパラの豚巻き・きのこ汁・ほうれん草とコーンのバター醤油炒め・マグロ中落ち

2010/7/21 エビチリ・らっきょう・ささみと赤ピーマンのサラダ・中華スープ












No comments:

Post a Comment