Oct 8, 2008

抗うことを許されない衝動





我が親愛なるサルトル


犬なんて知らないとか,暴威なんて知らないとか,新喜楽1階賞作家とか,天才電気ギタリストとか,古いとか新しいとか,もう実現しないとか,そのような愚かしい幻想を,そのような欺瞞に満ちて恣意的に漂う物語性の悪臭を全て,君の体のてっぺんに無様に乗っかっている入れ物の中で蠢く神経細胞ネットワーク間のag"e"ntの活動によって想起される全ての芳しい,そして忌わしい記憶という名の小説を全て根絶し,このセションと呼ばれる7分間の創造的コラボレーション活動(それは何たる現実性を帯びて私の心臓を貫いたことか!)のモーセの開海を,pulsion de mortへの誘惑の芸術を,膜が破れるくらいやんちゃな空気振動を発生させるホーン型の電圧増幅装置を君の顔の二つの餃子につけて,何度も,繰り返し愛撫するが良いのだ.

約束して欲しい.

ここに記録された,カリフォルニア州サンブルノの技術的恩恵によって,我が生活という,終わりなく続くと紳士淑女の皆が勘違いしている迷宮(実際終わりが来ることなど正気のまま凝視できたものだろうか!)に迷い込んできた芸術は,“膜が破れるくらいやんちゃな空気振動”によって初めて完成することに,決して,二度と異議を唱えないと.


カミュ



[私(北海道旭川市に生まれ,札幌で少なくともウィーンの思想家期を過ごし,ヴェーバーの主題を旭川にいながらも感じ育った,哀れな生まれつきの異邦人たる愛知の偽思想家)は,このナボコフまがいの駄文をDJ万尊とヤマザキの,また友人DとHの感情複雑系を念頭に執筆したことを記しておく(何せ世の中のほとんどは,クオリア研究という尊敬すべき,かつ絶望せざるをえない科学的宿命,つまり“私”は“あなた”にはなり得ないことが意味することからも明らかなように,「一般的に記述しようと試みるなら,全ての事象がグレーでしかありえない!!!」という“真実”を棚上げして,かつ“大いなる悲哀”に満ちた二項対立という“虚構”で成立しているのだから!!勿論「真実と虚構」,アジアDUB基盤first,ですら二項対立という靄で覆われているのだが・・・)]




解釈するのはやめてくれ
財産抱えて逃げてくれ
心と心がつながれば
理屈も理由も俺はいらないよ

叫んで銀河が暴れてる
無用のパワーがみなぎって
心と体がばらばらだ
普通に生きてくコツがつかめない

やばいのは誰だ? やばいのは俺か?
上から下までまかせてくれ
豚から花咲く光る夕べ

やばいのは誰だ? やばいのは俺か?
最後の裁き 最初に受ける
最後の裁き 最初に受ける

飛び出した弾丸に
飛び乗って 自由

(嗚呼!なんとぎこちなく愛すべき瞬間的創造的コラボレーションの煌き!!)

砂漠で花屋を開いてた
拳をふりあげ祈ってた
愛しい気持ちがあふれてた
荒れ野でひとりで 俺は暴れてた

やばいのは誰だ? やばいのは俺か?
最後の裁き 最初に受ける
最後の裁き 最初に受ける

飛び出した弾丸に
飛び乗って 自由






~解説~


果たして,この狂人的散文を100%理解出切る人間は,

少なくとも実存主義文学を知り,ニンフェットとの甘美なフィクションでの誘惑に遊んだ経験を持ち,無頼派にも精通している.さらには,雑多な音楽(日本パンクおよび商業ロックの歴史とアジアのガンジャ音楽)を知り,デリダという名前に興味を持ったことがある,理系出身の,世界中どこを見渡しても類を見ない大ベストセラーたる教典を通読したことのある,卑猥な夢診断を笑う尊敬すべき青年

であろう.

無論,私はそんな者が万が一現れようとも,決して理解不可能な2点の記述を,私の心の泉として,保っている.


それは文章執筆者が味わうことのできる,最も甘い果実なのだから.











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