Jul 21, 2006

かっこいいことはなんてかっこ悪いんだ



大体,男なんてものは「モテたい」と思っているほうが健全だと思うのです.
彼女がいる,いないに関係なく男なんてものは常にモテたいと思っているはずなんです.
全然かっこつけたことがない男なんてダメなんです.わかっちゃいないんです.
基本的に私は「かっこつけてる」人は正しいと思っています.でもその「かっこつけかた」が人によってだいぶ違うようです.

私も小学生高学年あたりから「女子」を意識するようになると,日々,モテたいとか,かっこいいって言われたいとかそんなことばかり考えていました.プーマの上靴を真っ先にナイキに替えたのも,洋服をイトーヨーカドーで買わなくなったのもそのせいです.

中学生にもなると恋をするものだからもっとかっこつけるようになります.
私は中学2年当時K西さんという女の子が好きでした.彼女はずっと別のクラスの女の子でした.オシャレなバスケ部の女の子でした.
好きな人がいたからちゃんとかっこをつけていました.学ランの下にボーダーシャツを着てちょっと友達と差をつけたつもりでいました.初めてジャックパーセルという靴を履いて,ローテクシューズのかっこ良さを見せ付けました.かばんなんて学校指定のはダサいからショルダーバッグを買いました.ズボンはパンツ,ジャンパーはブルゾンなんて言うようになりました.
そのうちJポップなんてダセーよなんて嘯いてヒップホップを聞くようになりました.ロックもパンクも聞くようになりました.髪も茶色にしたりしてお母さんを悲しませました.

そんな中学生時代が終わって高専という学校に行きました.
そこには「かっこいい」年上たちがいっぱいいました.そういう人たちを見てるうちに段々かっこいいの基準が変わってきました.

わかりやすくかっこいいやつなんて一番かっこ悪くなるんです.パラダイムがシフトしたんです.

そうなると「かっこいい」のパラメータが変わってきます.服装とか髪型とかはあまりかっこいいに関係なくなってきます.
もっと中身のかっこ良さが大事になってくるんですね.
あいつあんなおもしれーとか,あんな気の利いたことやってくれたとか,あんな音楽聞いてやがるとか,あんな小説読んでやがるなんて思うようになってくるんです.

ここが「かっこいい」の分岐点だと思います.

私の年齢になっても未だ「かっこいい」のパラダイムがシフトしていない人たちを多く見かけます.見かけのかっこ良さを重視する人たちです.
「オレこんなかっこいい服着てるんだぜ」って顔して歩く人たちを見ると正直白けてしまいます.
ほんとにかっこいいやつなんて家でパンツいっちょでもかっこいいんです.

服装とか髪型とかどうでもいいんです.そんなのはオプションです.確かに見かけかっこいい方が女の子ウケはいいです.認めます.でもそんなのほんとにかっこいいやつじゃないんです.

この年にもなると女の子を喜ばせるのがうまいやつらなんていっぱいいます.
はっきり言ってそんなのクソです.
そんなことは場数を踏めば誰でもわかってくることなんです.女の子の好きなことと男の子の好きなことは絶対違うんです.それをうまーく女の子サイドに合わせていけば女の子達は喜ぶんです.
「あの人は女心がわかってる」なんて言われて喜んでるんです.かっこ悪いです.
男なんてものはどうしようもないもので,女心なんてこれっぽっちもわかりっこないんです.それをちゃんとわかった上で,女の子ならこう考えるかなって予想するんです.自分がそういう気持ちになるわけじゃなくて予想してわかってあげようと努力するんです.

そういう基本的なとこがわかんなくて「オレ案外モテる」なんて思ってるやつは一番かっこ悪いです.
私見だと女の子にモテる人達はたいてい演技がうまい人です.女心をわかったふりするやつらです.大抵優しい声をだします.

私は客観的に言って別にモテもしないし,モテなくもないです.いたって平凡です.
たまに女の子に好かれるようなこともします.そんな自分は自分の中ではクソかっこ悪いと思ってるのにします.大人だからです.
その反動で明らかに女の子に嫌われるようなこともします.下ネタとか下品なこととかそういうことを言ってしまいます.そういうときオレは昔の気持ちのまま正直に生きていると思います.

さて,話は長くなりました.
この辺でお開き.











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